Rock

2016年3月28日 (月)

Live in Toronto King Crimson

とうとうこのバンドの全貌を見せてくれたね。待っていたよ、この時を。しかし、まぁちょっと待たされたな。

2014年のライブアルバム「Live at the Orpheum」は収録曲が少なかったのはあるけど、私は演奏に関しては十分評価していた方で、それなりに満足していたけど、今後の展開の期待も込めて、この後、必ず何かある、と「Live at the Orpheum」の記事には書いて、まあその通りとなったというわけだ。だって普通に考えてKCに限ってあれで終わるはずがないんだよね。KCとはすべてを生々しくさらけ出さなくてはならないバンドなのである。
 
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ずっとKCを聴いてきたファンなら分かると思うけど、現在のこのバンドは年齢的なものがあるかなのかトリプルドラムスだからなのかBill Brufordが在籍していた時のようなスピード感はないと言えるね。ただ、私の場合で言えば、それが不満要素にはなっていなく、やはり今現在のまた新たな魅力を見つけられているから気にはならないで聴くことができるのである。 やっぱり少しは気に入らないところは出てくる。例えば、KCは昔からボーカルが弱い。しかし、それが音楽の質を損ねているわけではないし、十分許せる範囲ということである。それでボーカルがBoz Burrellに近いと言われているJakko Jakszykに代わり、「 Epitaph」「The Court of the Crimson King」の2曲をこのバンドがやったことは大きいように思う。私はここをまず評価したい。Jakkoにもっと歌唱力があったら完璧だったけど、このバンドにこの2曲は外せない気がした。「 Epitaph」はFrippのハーモニクス奏法が素晴らしく美しいねえ。やっぱりいい演奏をすれば、原曲の持つ素晴らしさを聴き手に教えてくれるもんなんだな。「Easy Money」のFrippのギターソロプレイを聴くと、若かったころに比べたら抑制した感じで弾きまくっていないし冒険らしきことはやってはいなく、意外性みたいなものは感じなかったけど、しかし、逆にそんなに変わってないなってところが大いに感慨深かった。本人に言わせたら昔よりはもっとうまくなっているよと思っているのかもしれないけどね。

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2015年1月22日 (木)

Live at the Orpheum King Crimson

Robert Frippが引退を撤回してKing Crimsonのライブパフォーマンスのみの再始動の情報が私の耳に入ったとき、ライブ盤は必ず出るだろうと思っていたが、やっぱり早めに出してくれた。フリップ大先生はこういったものは早く出すべきの考え方の持ち主だと思っていたので、これは私の予想通りなのだが、不満がまったくないわけではない。収録時間が短い。もっと入れられなかったんだろうか?演奏の方は私は何の文句もない。40分程度じゃLP時代である。これは後から完全版とか出して来るんじゃないだろうか?スタジオアルバムの制作の可能性だって絶対ないとは言えないだろう。ほんと数年前はKC再始動なんてもうないだろうと思っていたわけだからね。

新生Crimsonは7人編成となり、トリプルドラムスって聞いたことないし、ちょっとした驚きであるが、エイドリアン・ブリューをアッサリ?切ってしまったのはさすがです。これは私が前から望んでいたことですから。ブリューのボーカルスタイルではKCでやれるレパートリーがまず限られてしまうのと、ギター奏法的にもはっきり言ってしまえばあまり面白くなかった。結局、これはブリューの素晴らしさがよく表れていると私が思うKCの楽曲は「Sleepless」や「Heartbeat」ぐらいしかなく、それは1980年代の話で「Matte kudasai」なんてとても私には聴けない。David Bowieの「Heroes」のカバーをやったところでつまらなかった。あれはライブでやるような曲じゃないと思うんだけどね。そんなブリューのかわりに、メルコリンズが戻ってきてくれたのは個人的に嬉しかった。Mel CollinsはDavid Sylvianの1986年の2ndアルバム『Gone to Earth』収録の「Silver Moon」でFrippと共演していたし、その曲でのCollinsのソプラノサックスのソロが私は好きでしたねえ。

やっぱりメンバー変えてくると違うもので、ヌーヴォ・メタルと言われた『The Power to Believe』のころより音楽性の幅、可能性の広がりを感じさせてくれる。1971年の『Islands』のころの曲をやっているあたりが驚きを伴う嬉しさで、この曲ってこんなに良い曲だったのかと思ったりなんかして、けっこうこのあたりで泣けてくるファンがいるんじゃないかな。このころの音の良いライブ演奏を私は聴いたことなかったしね。

そして、ああ、この曲やるなら正座するくらいの気持ちで聴かないとな、なんて曲がある。当然「Starless」のことである。 この曲をはじめて聴いた時の衝撃は忘れられない。随分と昔のことだが、それは体全身の力が抜けたような感覚だった。

ボーカルは何度も聴いているせいかジョン・ウェットンの方がやっぱり合っているように感じてしまうけど、ジャッコのボーカルもまずまずと言っていいだろう。Jakko JakszykはJohn Wettonにはない繊細で中性的な歌い方ができるので、「The Letters」のような曲は素晴らしいと思ったけどね。この「Starless」という曲はどれだけ緊張感を出せるかが肝なので、変な不自然さやミスが許されない。1974年のウェットン、ブラッフォードとの演奏とどうしても比べてしまうが、ややテンポを落としているせいか、ゆったりとした感じになっており、「太陽と戦慄パートⅢ」のようなスピード感がこのメンバーにはない代わりにきっちりしっかりとした感じの演奏で、トリプルドラムスの威力も十分に効いているように感じられる。私だけではないと思うが、聴き終わってまたすぐにリピートしたくなる演奏だった。

それにしても40分じゃ短すぎ、あっと言う間に終わってしまった。 このあと、必ず何かある。

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2014年12月 6日 (土)

『The Road to Red』に収録されているLiveは全部聴き終えたが

1枚から20枚までのLiveは意外に思っていた以上にあっさりと難なく聴き終えてしまった。

やっぱり素晴らしいものは既に過去に発売されているのもを聴いているので、その分聴きごたえのようなものや十分な満足感は私は得られなかった感じがした。

だから私の場合、1974年はこれで終わりだとして、やっぱり73年の「Starless」のほうも全部聴くべきだろ、となってくる。このあたり、確実にハメられてる感じがするのは気のせいだろうか?これを聴けばこれで全部聴き終えたと思えるんじゃないだろうか?

名曲ばかりだが演奏曲数が少ないなあと感じてしまうところがあるかな。やっぱり「Lark's Tongues in Aspic Part Ⅰ」や「Book of Saturday」とか聴きたくなる。かわりに高度なインプロをやってくれているからいいけどね。こうして時系列的に聴いてみて、このバンドがどんどん完成されていくというよりも、ここまで来るともうやり尽くしている感じ。

72年の太陽と戦慄、74年のレッド、そして73年のスターレスと、わたしが聴けるのはおそらくここまで。まだまだ出てくる可能性はあるけど、音質的にはこのころ以上のものはもう出ないのは確かだろう。

しかし、今のKCってどうなってるんだろうか?

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2014年11月28日 (金)

『The Road to Red』を聴く

ちょうど半分くらい聴き終えたところであるが、King Crimsonと言えど演奏に出来不出来のバラつきはあるものなんだなあと思ったのが正直なところ。

「Exiles」でのFrippのギター・ソロだとか、なかなか良いと思ったものがないもんだね。すべての演奏が「最高」と言えるものばかりではないのは当然と言えるが、これはいいかなと思ってもいきなり演奏がぶっつりと切れてしまったり、あるいは急に始まったりもあるわけで、最高に当たる演奏がわたしが思っていたほど少ない。ただし「Fracture」はどこでもかなり安定して素晴らしい演奏をしているように思う。

1973~74年のLive盤「The Great Deceiver」がCD4枚組なわけである。私がこのころのKCのLiveのベストのひとつと思っている演奏は、Disc 2&3に収録されているStanley Theatre, Pittsburgh, PA (April 29)でのLiveで、これは過去にも「The Great Deceiver」ですでに収録されリリースされている。ここでは非常に集中力の高さを感じさせるKC最高レベルの演奏が聴ける。

ということで、私的にはDisc 1~12までのLiveは、Stanley Theatre, Pittsburgh がベストということにしておこう。

「The Road to Red」にせよ最近出たばかりの「Starless」せよ、演奏内容録音共に良いものもそうでないものも全部出してしまおうということなんだろうが、このBoxがいくらディスク24枚の物量であっても、コスト・パフォーマンス的に見てわたしはそんなに優れているとは思えないし、すべてのKCファンに勧められるものでもないだろう。けど、やっぱりこのようなものが存在することを知ってしまうと、まず聴いてみたい(あるいは所有したい)と思うのがファンというものである。わたしのようなThe King Crimson Club Collectorsで出回っているような音源をあまり持っていない者にとっては有り難いことかもしれない。これを手に入れたのなら、1974年Live盤ブートものに関しては余計な買い物を回避できるという考え方もあるだろうから。

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2013年10月 8日 (火)

Jack Orion Bert Jansch

このアルバム、新品で買い直したが、今まで持っていたものがUS盤で、これはUK盤。買い直したこのCDの方が予想外に音が良かった。ジャケもこっちの方がいい。1966年のアルバムとは思えない音の素晴らしさで、ギター音がバッチンバッチンのベント奏法バッチリである。

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1. The Waggoners Lad 
2. The First Time Ever I Saw Your Face 
3. Jack Orion 
4. The Gardner 
5. Nottamun Town 
6. Henry Martin 
7. Blackwaterside 
8. Pretty Polly 

音が左右に別れている曲があるが、それはJohn Renbournとの共演で、二人の共演は1,3,6,8の4曲なのは録音で普通に聴いて判断できる。Bert Janschのボーカルが左から聴こえるから、Janschのボーカルとギターが左で、右から聴こえるギターはJohn Renbournの方だろう。音が左右に別れるとセンターがスカスカになってしまう場合がよくあるが、これはそんなこともない。正直、わたしはJanschのボーカルはあまり気にしてないというか、それより二人のギターの方に完全に耳が行ってしまっている聴き方で完璧に満足である。しかし、驚いたことに、今まで持っていたUS盤の方は買い直したUK盤とは音の出方が左右逆となっている曲があるのに気付いた。

「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第94位、2011年の改訂版では削除された。

いやいや、削除されてほしくないねえ。これを聴いてそう思ったが。 

Bert Jansch & John Renbourn - Henry Martin
http://www.youtube.com/watch?v=N2bfPExtAfw

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2013年9月 5日 (木)

Lark's Tongues In Aspic 40th Anniversary Series 『 Keep That One,Nick』

Disc10 Lark's Tongues In Aspic Session  Reels 「Keep That One,Nick」は凄かった。CD、DVD、BDトータル15枚のBoxセット。こういうのはなかなか手がでない。私はこの1973年のころのKCがなんだかんだ言ってKC史上最強であり一番良かったと思っている人間なのでなんとかして買うが、未開封の中古でかなり値引きされていたから買ってみる気になったと言える。

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箱を開けてみると、このようになっている。

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わたし的には音楽とは関係ないおまけがちょっと多い気がするね。

アルバムLark's Tongues In Aspicのレコーディングは73年に入ってからで、その前にKCは新たなメンバーでフランクフルトを皮切りにドイツやイギリスでライブを行っていたのであるが、こんなにこの頃のライブ音源があるとは知らなかった。このBoxではDisc1から9までライブ音源となっている。たしかにそんなに音はいいわけではないが、この時期のKCこそ最高だと信じて疑わない私のような者はまずは聴いてみることでしょう。音が悪くてもそれなりの価値を見出すのではないでしょうか。

私もどちらかと言えばどんなジャンルであっても音の善し悪しを気にする方であるが、Disc10の音を聴いて驚いた。この「Keep That One,Nick」と題されたDisc10とは、アルバムLark's Tongues In Aspicのセッション収録なのであるが、これがやたら飛びぬけて音がよいのである。何でこんなに音良いの???。どうやって弾いているのかは謎だがマリンバの立体感のある音からして素晴らしい。こういうのはもっと早く出さんといかんだろ、と思わず突っ込み入れたくなるくらいの音質の素晴らしさで、演奏はというとこれが音楽として十分立派に成り立っているなんてものじゃなく、単なるセッション収録として聴けないもの凄さだった。演奏がいきなり止まったり、普通に会話が入ったりするが、そんなの全然関係ないのである。このセッションは実にリアルに当時のバンドのレベルの高さを捉えているが、KCのようなライブバンドだとこうなるんだろうね。

Disc10「Keep That One,Nick」の曲順は

Lark's Tongues In Aspic Part 1
Easy Money
Book of Saturday
Exiles
Taking Drum
Lark's Tongues In Aspic Part 2

となっており、Part 1がセッション収録時間40分近くと長いが、弛緩するどころか演奏のあまりの激しさに、次の曲「イージーマネー」に移る前に一時停止ボタンを押して一呼吸置いてみたくなったが、いやはやPart 1だけでもとんでもないものを聴いてしまったって感じである。「Exiles」だけはFrippのコード弾きであっさりと終わるが、その他どの曲も異なるアレンジが聴けて面白いといったレベルではないすさまじさ。こんなにワクワクしながらロックを聴けたのはいったい何年ぶりなんだろうか?個人的にはFrippのギタープレイがバッチリ録れているのがいちばん嬉しい。

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