Jazz

2015年2月21日 (土)

Dwa Serduszka Cztery Oczy Anna Maria Jopek

Anna Maria Jopekはわたしが数年前に『Jo & Co』をはじめて聴いて強い衝撃を受けたほどの女性ボーカリストで、女性ボーカリストで私がここまで惚れ込んだのはおそらくKate Bushの『Aerial』を聴いて以来でしょう。

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このBox Setはアルバム『ID』 『Jo & Co』 『Spoza』の3枚組となっており、その中の 『Spoza』は2005年から2009年までの貴重な未発表音源集として一枚にまとめられたものなのだろう 。おそらく『Spoza』はこのBox Setでしか聴けないのではないでしょうか?

『Spoza』はかなりユニークなアレンジだったりポップなサウンドだったりボッサ・タッチだったりと色々入っているけど、これは要らないだろなんて曲は一曲もないし、私は一曲目から目の前で歌っているかのような音の良さに痺れましたね。

その一曲目

Sprobuj mowic kocham wersja 2005  Anna Maria Jopek
https://www.youtube.com/watch?v=w7Xa78gJPLc

これは一年くらい前から私がYoutubeでお気に入り曲に入れていたものだったからうれしかった。ギターのMarek Napiórkowski も大好きだからなおさら良かった。この人はエレクトリックもアコーステックも完ぺきにサポートできますよね。ここではボトルネック奏法なんかも渋くやっている。

わたしは人に自分の好きなアルバムを勧めたりするのはまったく得意とするところではないが、ふつうにヨペック・ファンであって、IDとJo & Coのアルバムが好きであるなら(私はそれプラス傑作とみなしているが)、Spozaは聴いてみて損することはないんじゃないだろうか?けっこうしんみりとした感じのトラックが浸み入ってきて素晴らしい。私の場合、極めつけが10曲目や13曲目。13曲目はアルバム『てんごく』でいい曲なのは分かっていたけど、こちらはライブで、あまりの素晴らしさにじっくりと聴き比べてしまいましたね。

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2014年9月30日 (火)

Three Times Three Antonio Sanchez

HMVのジャズ部門ランキングでずっと上位となっているから気になって買ってみたものなのだが、売れて当然の内容のように思う。今ジャズを聴いている日本人の審美眼は悪くないということだろうか?

Antonio Sanchezは自分名義のアルバムだけあって、じつにドラマーのリーダー作らしいカッコいいドラミングが存分に聴け、ちょっとぶっ飛んでる感じ。これはいつもより音量上げて聴いてみたくなる。だから真夜中じゃ駄目だな。ここで集められたメンバーにしても全員がいい演奏をしている。今のジャズはどんなことになっているのかと問われたら、個人的な趣味を度外視してこれを差し出してみたくなるような演奏なのである。私はメルドーは自分とは波長が合わないと思っていたが、ここでは素晴らしいと思えるようだね。いつもより熱が入っているように感じたが、 たった3曲のみでもSanchezが参加しているエンリコのピアノトリオより気に入ったかね。収録時間を考えるともう一曲あっても良かったんだけど三つが決まりのようだから仕方ない。ナーディスなどはじめは落ち着いた感じの演奏の入り方をしているけど、徐々にヒートアップしていくのがいい。フェイドアウトさせた終わり方としているが、2曲目の始まり方のカッコよさがあって違和感のようなものはない。結局、このフェイドアウトはアルバム全体のバランスを配慮した上だろう。

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フロントがスコフィールドとロバーノの方はCD2の方に収められ、ロバーノの方がコード楽器を入れて聴きたい欲求にすこしかられたが、CD2枚合わせて約84分で、なんなく一気に聴けてしまう収まりの良さ。まったくBGMには適さない激しすぎるアルバムだった。

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2014年8月23日 (土)

Liquid Gardens Franco Ambrosetti

このアルバムは映画でも見ているかのように音楽が進んで行く。曲によりメンバー編成を変え、ゆったりとした曲が多くて適度な間があるから落ち着きのあるサウンドとなっている。Dado Moroniのソロピアノ2曲は秀逸だし、メルヘンチックとでも言ったらいいのか珍しいバンドネオンのソロまで聴ける。Drumsのソロは要らない気もするが、短めで控えめな感じだから悪くはない。オケが入る5曲目「Nearness of You」あたりは優雅さこの上ないが、しかし、その後に短めのフリーを入れたり、ちゃんとスインギーな曲もやったりしているから、甘ったるい感じにはならないのである。このあたりもさすがであり、バランスよく考えられた曲の配置をしているからまず退屈することはない。わたしのお気に入り曲「Luiza」はこの曲のベスト演奏のひとつと言ってもいい出来だった。アルバム通してAmbrosettiの吹きっぷりもお見事で、2006年のアルバムであるが、このようなアルバムはわたしとしてはリアルタイムで聴かなくてはいけない。

1 Mare   
2 Marine Interlude   
3 Gardens of the Past   
4 Danielsphere 
5 Nearness of You 
6 Spyral      
7 Living in Your Absence    
8 Cip E Ciop    
9 Michael's Mood      
10 Luiza      
11 Dado's Game      
12 Lullaby for Zeno      
13 Great Collector   
14 My Ship    
15 Mare Ancora 

Franco Ambrosetti  (tp,flh)
Gianluca Ambrosetti  (ss)
Dado Moroni  (p)
Sebastien Boisseau  (b)
Daniel Humair  (ds)
Michael Zisman  (bandoneon)

Sinfonietta della Svizzera Italiana nei brani  ( 5,10, 14)

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2014年7月31日 (木)

Quando M'Innamoro.... in Duo Franco Ambrosetti / Dado Moroni

Roberto Livraghiというわたしのまったく知らないイタリア作曲家のSongbook。久しぶりにしみじみとしたデュオを聴いた。

ここのところすっかりジャズを聴かなくなっていたが、新譜には注目しないわけにはいかない。それで都内某ショップ店内の棚に置かれたもので興味を引かれたものがこれだった。これを手に取り、何か他にも良いものないかと中古新品問わずに眺めていたところ、偶然にもこのアルバムが店内に流れてきて、お陰でしっかり試聴できてしまった。なかなかいいタイミングだった。お店もコレをお勧めの一枚に選んだのだろうか?このような偶然は初めてであるが、さすがに嬉しいものである。

モロニと言ったらイオナータとのデュオ『Two For Duke』も素晴らしかったが、このアンブロゼッティとのデュオもまたなかなかなものである。まず音楽の雰囲気がいい。楽しく語り合っている感じなので、変な緊張感もなくてよろしい。それに品位があり、奥ゆかしく幅のある演奏。まあ、このふたりならこのくらいのことはやるだろうけど、こういうのはもう一枚ほしいと思うくらい素晴らしい演奏だった。今年のお気に入りやっと4枚目で、そのうちデュオ作が3枚となった。

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2014年3月 3日 (月)

Solo Piano at Carnegie Hall 1973-78 Bill Evans

流石にBill Evansだからなのか観客の拍手はすごい。でも、これはそんなところで驚いてはいけない驚愕の未発表音源集。

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2~4曲目までが73年演奏のもので、音はたいして良くはない。よくある思いっきりブートの音である。しかし、「Hullo Bolinas」のなんとまあ美しいこと。 私はこの3曲聴き終えた時点で、今回これは買ってよしとした。そのソロ・ピアノは音の悪さなど忘れるくらいに素晴らしかったからである。

5~9曲目までは78年のもの。Evansの「You Don’t Know What Love Is」は初めて聴いた。めずらしいと思って聴いた。音は73年に比べればまだマシと言えるが、決して良いとは言えない。しかし、それでもここでのEvansは歌心に溢れていると感じることができたから文句はない。

「B Minor Waltz」の演奏が終わったところで、Evansが観衆に向かって「Can you  hear all right ?」と言っているように聞えたが、もう、これを生で聴いたら涙なくしては聴けない人もいるんじゃないだろうか?

10曲目から終わりの15曲目までは70年のトリオ演奏で、これはもっと音が悪く感じるが、わたしはこれはなくてもいい。できればこの録音はなしにしてもいいから、もっと安く出してほしかった。

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2014年3月 1日 (土)

Reverie at Schloss Elmau Simcock & Goloubev

ピアノとベースのDuoで好きなアルバムはと考えてみると、自分が思っていたほど無く、 すぐ思いつくのではMichel Petrucciani & Ron McClureのOwl盤『Cold Blues』、Stephane Kerecki & John Taylorの『Patience』これくらいしかない。あとは、いつの間にかほとんど飽きてしまっていた。もしかしたら、わたしはもうJazzに飽きつつあるというのか?やはり、聴き始めたばかりのころに比べたら、熱が冷めてしまったのは確かだろう。それじゃ、他に何を聴こうかという話になると、手持ちのアルバムをもう一度じっくり聴くという気にも正直あまりなれない。だから必然的に気になるアーチストの新譜は常に注目していくことになる。

1. Pastoral (Simcock)
2. Lost Romance (Goloubev)
3. Shades Of Pleasure (Simcock)
4. Antics (Simcock)
5. A Joy Forever (Simcock)
6. Non-Schumann Lied (Goloubev)
7. Flow (Simcock)
8. Vain Song (Goloubev)
9. Reverie (Bottesini)

Gwilym Simcock (p)
Yuri Goloubev (b)

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Goloubevのベースのハーモニクス音がやたら気持ちよく、思わず音量を上げたが、下手な録音は音量を上げると荒さが出やすいが、ACTの音は低域から高域までの音のバランスも崩れることなく、嫌な音はいっさい出さないようである。ピチピチと音を立てて弦の弾かれる音がリアルによく録れている。Simcock & Goloubevは、そんな好録音に見合うレベルの高い演奏をしてくれている。楽器の音そのもの鳴りが大変良く聴こえるが、これはただ録音が良いだけではなく、なによりも良い音で楽器を鳴らす技術に長けているのだろう。このDuoは一音のみでも十分に個を表出している。SimcockはKeithに似ていると言われているようであが、ここでは同じ英国ピアニストJohn Taylorだろうか。しかし、Taylorほどのクールさはなく、もっとクラシカルで滑らかな感じがする。そんなSimcockのピアノにいい距離感で絡みつくYuri Goloubevのベースもクラシック寄りの印象で、ちょっと私的には耽美的表現のアルコ弾きが多いような気がしないでもない。

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2014年2月16日 (日)

New Folks Catherine & Wind

ACTの音は私好みでいつも音が良いからカテリーンなら即買である。音も演奏もすばらしかった。気に入った理由は、私にとってギターとベースのDUOによるアルバムでここまで良いと思ったものが過去に無かったのが大きい。こんなアルバムがもっとあったらと思う。つまり、これはペデルセンとのDUOよりもずっと良いと思ったわけなのであるが、もしかしたら、わたしがカテリーンのアルバムのなかでベストと思っている1990年のアルバム『Oscar』ぐらいの素晴らしさだろうか。

1. Old Folks ( Willard Robinson)
2. Fried Bananas ( Dexter Gordon)
3. Hello George [For G. Shearing] (Catherine)
4. Blues In The Closet (Oscar Pettiford)
5. How Deep Is The Ocean (Irving Berlin)
6. Jenny Wren (Paul McCartney)
7. Song For D (Wind)
8. Sublime (Hank Jones)
9. Pivoine (Catherine)
10. L'Eternel Desir (Catherine)
11. Standing At The Window Waving Goodbye (Wind)
12. Toscane (Catherine)
13. Winter Moon (Hoagy Carmichael)

Philip Catherine (guitar)
Martin Wind (bass)

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このお二人本当に初共演なのだろうかと思うくらいバッチリと合っている。私がこれまで聴いてきているカテリーンのアルバムは耽美的な曲がけっこう印象に残っている。しかし、この最新作は美しさでしみじみとしたような趣ではなく、わたしの聴く前の予想とは違って演奏が溌剌とした活気に漲っており、躍動して聴こえるのであるが、このような予想外はもちろん大歓迎。曲によっては演奏しながらの変なうた声まで拾ってしまっているが(これはギターのリズムと合っているのでおそらくカテリーンのものだと思うが)、気持が入り乗っているからだろう、そんな演奏なのである。試聴段階で暴走気味と危惧していた「Blues In The Closet」でのディストーションも、あのくらいなら気になるようなレベルではなく、問題なしどころかむしろ歪ませたくなるのもわかるような演奏となっているのと、コーラス系のエフェクターも駆使しているが、カテリーンはむかしプログレの経験もあるので、同じ曲で音色を変化させることなど何てことないだろう。終始安定感のあるWindの骨太ベース音も聴いてて実に気持ちいい。

カテリーンもここのところコンスタントにアルバム出してくれているが、メセニーが大いに苦手のわたしには大変にありがたい。カテリーンにはまだまた頑張って頂かなくてはね。カテリーンの曲「L'Eternel Desir 」はこんなに名曲だったのか。

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2014年1月16日 (木)

Douces Illusions Ivan Paduart

Folies Doucesと、Illusion Sensorielleの2枚からの選曲に、新曲を加え、ストリングスを導入させ制作された作品。

1. Illusion sensorielle
2. Waterfalls
3. Les fruits de mes passions
4. Horlogeries
5. Giselle
6. Apres l'amour
7. 20,000 lieves sous les mers
8. Life as it is

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憂いを僅かに含ませたストリングスを加えたアレンジにRichard GallianoのAccordeonが歌う、エレガントで幽玄的な世界、ファンタジーに溢れた作品となっている。これを一般的なジャズファンが聴いてどう思うのかはともかく、わたしは心地よく安らげる一枚として聴けるし、なかなかこのようなアルバムにはお目にかかれない。Paduartであるならこういった音楽性に驚きはしないが、うまくまとめ上げたものだね。Paduartは音楽の表情の付け方が優美、これもPaduart特有の美意識に貫かれた作品なのだろう。

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2013年7月28日 (日)

Plays Burt Bacharach Ivan Paduart

テナー奏者のBob Malachが結構フィーチャーされ、こちらは私とはあまり合わなかったもんだから、なおさらIvan Paduartの品の良い歌い口のうまさを感じることとなった。

1.This guy's in love with you
2.Wives and lovers
3.Alfie
4.God give me strength
5.The look of love
6.Close to you
7.A house is not a home
All songs composed by Burt Bacharach

Ivan Paduart (p)
Bob Malach (ts)
Jay Anderson (b)
Clarence Penn (ds)

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ほとんどがミディアム&スローテンポで、一曲目の明るい曲調に、はやくもこれは明らかに私の好みとは違うなと思ってしまったが、だいたいバカラックの曲なんて私には向かんだろうとは聴く前から思ってはいた。それじゃ何でまた買うんだと言われれば、それはPaduartのアルバムだからで、他に買う理由などない。Paduartなら買って失敗したと思っても後悔はしないと言えるというか、まぁそれくらいミシェル・ハー集が私にとってお見事だったってのがある。

バカラックで私が知っている曲と言えばBill Evansもよく取り上げていた「Alfie 」とかカーペンターズで有名な「Close to you」やElvis Costelloとのコラボレーション作の収録曲ぐらいなものなので、それでPaduartが取り上げるくらいなのなら、今回はいいお勉強の機会にしておこうかとなった。

それでアレンジやメンバー構成に感心したのがミシェル・ハー集なら、このアルバムはというと全くそうではなく、Paduartのアレンジ力そのあたりは私の好みとはならなかったが、そのかわりにPaduart自身のピアノの方が素晴らしくて、より親しみを覚えずにはいられなかった。このピアノは甘過ぎなくていい。これはいいと我儘な私の耳を唸らせてしまった。

というわけで、私が個人的にいま一番いいなと思っているピアニストは、キコスキでもカルデラッツォでもピエラヌンツィでもなく、このパデュアなのだろう。

さて、Fred Hersch、Michel Herr、Burt Bacharachに続いてPaduartはまた誰かの作品集を出してくれるのか楽しみだね。

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2013年7月 6日 (土)

Haiku Anna Maria Jopek & Makoto Ozone

このようなアルバムがあるのを知れば、さっそく聴いては大絶賛したいところではあるが、残念ながら私の嗜好から外れているというか、今のところピンと来ない。

1. Yoake
2. Hej Przelecial Ptaszek
3. Dolina
4. Oberek
5. Biel
6. Do Jo Ji
7. O Moj Rozmarynie
8. Pandora
9. Dobro
10. Cyraneczka
11. Kujawiak
12. Yuugur

Anna Maria Jopek  vocals, kalimba
Pawel Dobrowolski  drums, percussions
Tomohiro Fukuhara  tradditional bamboo hlute
Robert Kubiszyn  double bass, acoustic bass guitar
Pedro Nazaruk  vocals, flute
Makoto Ozone  piano

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私にとってココは良くてココは気に入らないという部分がはっきりしており、それでトータルとしてはあまり面白くない。これは私の感受性の問題なのかもしれないが、このような表現はJopekのボーカルの絶品さがこっちにダイレクトに伝わり難いし、小曽根さんのピアノも力強くて時には繊細で知的で美しく、ユニークさもありなんだけど、それが私とは波長が合わずに表面的に流されてしまい、なんとなく良いんだけどで終わってしまう。笛吹きに関してはノーコメントの何も言うことなし。

開拓精神はおおいに買うとして、クリエイティビティに対し日本人らしいというか真面目過ぎの印象があってなのか、私の場合これがすんなりと楽しさへと繋がっていかないんだろうね。というわけで、ほぼ共感できずに聴き終えてしまいました。

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